※ 会場から質問
質問者 : 草の根運動していって地元の人たちと協力して、ハンコ押したものを撤回することってできないんですか?
金子 : いろいろな方法があるんじゃないかと思ってる。まず地区計画っていうのは事業認可じゃなくて、みんなで決めていこうって話だから住民が8割とか9割とかが、今の地区計画は良くないって言いだしたときに、どういう変え方ができるかっていうことがあると思う。それは最終的には区長判断だったりするからすごい難しいんですけど。
質問者 : 商店会などに働きかけていくというのは・・・・。
金子 : 難しいのは商店会の会長さんの年代というのは、僕たちみたいに行政に対してはむかうようなこと自体が美しくないと思ってる年代なんですよ。で、なんだお前らって言われるわけ。それがつらくてね。
質問者 : 世田谷区議会とは関係が深いんですか? この問題は。
金子 : 深いと言えば深いですよね。一生懸命やってる議員さんいますからね。
質問者 : 議会のしがらみでそういうところが動くということはない?
原田 : 議会のことは私どもも直接はわからないんですが、運動に参加してくれている木下さんという議員がおられますけれども、そういう方から聞いている範囲内では、議会は圧倒的に我々の味方ではないですね。
渡辺 : 賛成派なんですね。
金子 : 民主党はこの問題に対しては、シモキタ守ろうよ、お前らのやってることよくわかるよ、って言いながら選挙やってたから、今回民主に風向きが変わっていったことがどういうふうな影響になってゆくのかっていうことがすごい興味はあるんですよね。
渡辺 : じゃあ政党として賛成してるのは与党、反対してるのは野党っていう構造なんですか。
金子 : そうです今のところは。
渡辺 : 個人の意見がバラバラとかじゃなくて、与党は賛成派、野党は反対派って完璧に?
金子 : 今のところ、ぴっちりそうです。でも今のところ自民党で、いや違うんじゃないかと下北沢好きだしって言って話をした先生もいますけどね。だけどその人がどこまで自民党の中で今後力を持ちうるのかはわからないし、難しいところですね。
質問者 : 四つの商店街の幹部の方々が懇談会に入ってらして行政の意見に賛成されるというのは、商店街に対して助成金がたくさん出てるからって聞くんですよね。それがどれくらいの金額かはわかりませんけども。そういう飴を行政側はどんどんなめさせてるわけですよ。そうすると皆さん、お歳だけじゃなくて、賛成するしかもう方法がないという形で飴を与えられているんだと思います。
野田 : なるほど、確かに下北沢賑わっているように見えてますけども一部さびれてたりする所もありますからね。そういうお金の力には抗えないというところがあるのかもしれないですね。
質問者 : 懇談会には町内会の会長さんとか賛成してらっしゃるわけですよ。そういう方々も我々がこういう反対署名を集めたりすることにすごく抵抗されます。
渡辺 : 一時的な飴をとるか、未来をとるかということになりますよね。70代なら70代の人が飴をもらっても、その子ども、孫のところは考えない飴になっちゃいますもんね。
金子 : そうですよね。
渡辺 : もっとバランス感覚を持っていただきたいような気がします。
原田 : 大きく言えばですね、自分たちの街を自分たちで守るという民主主義の根幹、それを我々がどれだけ自分のものにするかということじゃないんでしょうか。ま、かっこよく言えばそれだけのことなんですけども、それを守れなければ自分たちの下北沢の未来も守れないということじゃないんでしょうかね。
◆司会者の感想
「SHIMOKITA VOICE」の端緒を開いたこのシンポジウムは、当初、道路問題に詳しくない人を対象にしたビギナーズ・セミナーのようなものとして企画された。
ところが「Save the 下北沢」共同代表の金子さんより、「壇上と客席とのあいだに距離のうまれがちなセミナー・スタイルよりは、著名人をお招きし、庶民の目線≠ゥら専門家にガツガツ訊いてもらう質疑応答スタイルにしてはどうか」というアイデアをいただいた。
妙案だったのですぐさま人選にとりかかり、庶民の目線≠ニいうキーワードから渡辺えり子さんの名前がまっ先に思い浮かんだものの、当時歌舞伎座公演のまっ最中でもあった渡辺さんの出席は難しそうに思われた。すがる思いで打診してみると「スズナリには愛着がありますから出ます」という嬉しくもありがたいお返事をいただいた。
当日のシンポジウムは予想通り活気のあふれるものとなった。
壇上の専門家は大木雄高さん(下北沢商業者協議会代表)、原田学さん(守れシモキタ!行政訴訟の会代表)、金子賢三さん(「Save the 下北沢」共同代表)、いずれも道路問題に深く関わりのある御三方であった。渡辺さんの単刀直入な質問にそれぞれの立場から体験談や見解を語り、時折脱線する庶民トークには、さすがの専門家たちもたじたじとなる場面が見られた。おかげで硬いテーマにもかかわらず談論風発の空気が流れ、会場は時折笑いに包まれていた。
唯一、反省点があるとすれば、司会者の認識不足から、道路問題にテーマをしぼっていたにもかかわらず、行政訴訟の中身について深く触れられなかったことである。法に照らしてどこが違法であると原告は主張しているのか?、ということは道路問題を掘り下げる意味では欠かすことのできない論点であった。これについて興味のある方は「守れシモキタ! 行政訴訟の会」がHPを設けているので、そちらをご参照いただきたい。
シンポジウムの最後には観客に挙手を願い、下北沢在住・在勤であるのか、来街者であるのか確かめた。その結果、約8割は来街者であった。地元在住・在勤の人はお盆で不在だったのか、道路計画については熟知しているので来なかったのか、それはわからないが、地元の大勢の参加を期待していた司会者としては、正直いってやや拍子抜けの感があった。とはいえ客席からは活発な質問が寄せられ、専門家もそれにわかりやすく答え、当初の目的であった壇上と客席の闊達な交流が果たせたのではないかと思う。
最後に、多忙なスケジュールにもかかわらず快く出席してくださった渡辺えり子さん(現在、渡辺えりに改名)に心より感謝申し上げたい。
(野田)